ガソリンスタンドで見かける軽油や灯油
どちらも石油製品である事はわかります。
灯油といえば冬場の暖房に使用したり、
軽油はディーゼルエンジン搭載の車の燃料として用いるもの。
しかしそれだけ?
今回は軽油と灯油の違いから、
使い分けなどについてご紹介したいと思います。
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軽油と灯油の違いや見分け方
軽油と灯油の違いは、
軽油は主にディーゼルエンジンの車に使われ、
灯油は石油ストーブなどに使われています。
とても性質が似ている2つの燃料ですが、
引火点が異なります。
軽油は45℃以上、灯油で40℃以上とやや異なります。
見た目は分かりやすく見分け方としては
軽油は主に淡い黄色やエメラルドグリーンなど、
灯油は無色透明です。
これには出荷の時点で分かりやすくするため、
軽油には着色を施しているのです。
そして軽油はエンジンに使われるので、
燃料以外に潤滑成分を含んでいます。
しかし灯油にはその成分を含んでいません。
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ガソリンと重油との違いは?もともとは同じもの!?
そもそもこうした燃料は、
原油から作られている事はご存知でしょうか?
そこから車などの燃料になるガソリン、
そして軽油や灯油といったものが作られていき、
他にプラスチック製品などと幅広く作られています。
ガソリンスタンドなどで見るものには
重油というものがあります。
軽油があれば重油があるわけで、
これは原油からガソリンや軽油などを分けた後、
最後に残る石油製品で大型船舶やボイラーなどに使われます。
もう1つナフサというものがあり、
これはガソリンにとても似ています。
沸点が低い軽質ナフサは主にプラスチック製品、
合成樹脂や化学繊維の原料となっています。
そもそもこれらの作られ方ですが、
原油を蒸留させて分離させていき作っていきます。
「沸点の高いもの=気化しやすいも」なので
ガソリン→灯油→軽油→重油と分離させて作られて行きます。
さらに石油には有害な作用がある硫黄が含まれているのですが、
ガソリンや灯油などは消費者に届く前に硫黄を除く処理を行っています。
軽油には税金や不正軽油などトラブルも!?
軽油には軽油引取税という税が課せられています。
中には脱税目的で、軽油に灯油や重油を合わせ、
灯油に含まれているクマリンという成分を濃硫酸や苛性ソーダなどで
除去処理を行い不正軽油を製造している事があります。
脱税自体も違法なのですが、クマリンを分解する時に
排出される硫酸ピッチという廃棄物が問題!
未処理のまま不法投棄されることが社会問題化しており、
この廃棄物は硫酸や強酸性で石油由来の有害な成分を含んでいます。
他にもディーゼルエンジンの内部で不完全燃焼を起こし
排気ガスの環境負荷やディーゼルエンジンの損傷の原因など
様々な問題が重なって起こります。
脱税であるので刑罰ももちろんあります。
脱税以外に詐欺罪や消防法に触れる面など
いずれにしても質のよいものではありません。
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